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OLがスキルアップのためにキャッシングして勉強した話

OL

私が昔キャッシングをしたのは、キャリアアップのためでした。ただ、キャリアアップと聞いて多くの人が想像するような内容とは少し違っていて、資格の取得よりももっと実践的なものだったのですが、ここではそんな私の体験談を欠いていきます。

(完全にリアルに書くと、私の会社の方や関係者の方が見るとわかってしまうので、微妙に数字などを変えてあります)

96年、会社のホームページの担当に

私が生まれて初めて消費者金融でキャッシングをしたのは、1996年でした。ハッキリ覚えているのは「入社1年目だった」ということと、「Windows95」が出た翌年だった…という理由です。

当時、ホームページを持っている会社はほとんどありませんでした。東証1部などの大手は持っていましたが、私が勤めていたような零細企業(今では中堅ですが)で公式サイトを持っているような所はほぼゼロだったんですね。

そんな中、社長が「これからはインターネットの時代だ」とどこかから聞きかじってきたことを朝礼で話し、「我が社でもインターネットを導入する」と力説しました。いつも通り他人事だと思いながら聞いていたら、何と「一番若い」というだけの理由で、ホームページのホの字も知らない私が、制作担当になってしまったのです。

(今思うと、大らかないい時代でしたが)

業者に外注する費用は、桁違いに高かった

今でこそ会社のホームページは業者に頼んでも数万円から作れるくらいになっています。(デザイナー志望の大学生を捕まえれば、無料でできるくらいです)

しかし、96年当時はホームページを作れる人自体がほとんどいなかったので、制作業者に頼むと非常に高いお金をとられたんですね。当時のうちの会社のような零細企業が、100万円以上の制作費など払えるはずもなく、「一番若くて、女性だからセンスがいいはず」という理由で、私がウェブ担当に抜擢されたのです。

出世のチャンスと思い、自腹でソフトを購入

実は、私は断ることもできました。何しろ10人いた社員さんの全員が「ホームページどころか、パソコン自体まともに使えない」という状態だったので、「ホームページを作るのが、どのくらい難しいのか」ということすらわかっていなかったのです。

私も正直よくわかっていなかったのですが、「ここでいいホームページを作って、会社の売上を激増させたら、一気に役員になれるかも知れない」「あるいは、もっといい会社に転職できるかも知れない」という計算が働きました。

私は元ヤンキーで、高卒でその会社に入ったような人間なので、普通の女の子ではしないようなこういう計算が瞬時にできたんですね。(できたというか、してしまう性質というか…)それで、ソフト代や教材の費用は出せないという会社に対して「自腹で大丈夫です。楽しそうなので」と宣言して、私の自腹を切っての研究が始まりました。

ソフトや素材集を買いまくる

「ホームページを作るだけで、キャッシングが必要になるほどお金がかかるのか?」と思われるかも知れません。確かに、ホームページビルダーなどのソフトだけだったら、あるいは教材代だけだったら、そんなにかからなかったのです。

しかし当時の私は今振り返っても徹底していて、下のようなことにもお金を注ぎ込みました。

  • 写真などの素材集の購入
  • 自宅用のパソコンの購入
  • パソコン教室の費用

という風です。もはや「OLのキャリアアップ」を通り越して、社内ベンチャーに近いくらいの勢いだったのですが…。特にパソコンの購入をするとなると、キャッシング・カードローンの利用が必要だったというのも、理解していただけると思います。

素材集にすぐに手を出したのは、高校時代バンドをやっていて「デザインは、写真が9割」ということを知っていたからです。バンドのポスターは、かっこいい写真の上に、適当に文字を載せるだけで終わりです。写真がよければすべて格好良く見えるんですね。

ホームページもきっと同じだろうと思っていました。そのため、作り始めてすぐに「写真の素材集」などを買い始めたのです。当時は出版社しか使わないようなものだったので、これもかなり高価でした。

消費者金融での借り入れは50万円になったが…

どんどん投資をしてガンガン勉強したおかげで、ホームページの技術はすぐに修得し、当時の中小企業のホームページとしては、異例なくらい格好いいものが出来上がりました。

ただ、やはり初期投資の金額が大き過ぎて、消費者金融でのキャッシング総額は半年で50万円ほどになっていました。まだクレジットカードのショッピングの残高もあったので、その借入残高も合わせると、100万円近くになっていたはずです。

「はず」というのは、その頃は完全にお金を無視するようになっていたので、あまり記憶がないのです。自分でいうのもなんですが、私が当時作ったホームページはかなりおしゃれで、96年なのに2000年代レベルのクオリティになっていました。

そして、ホームページを持っている会社が少ないため、会社の業種に関する検索で次々と上位に表示され、それを見たお客様からの発注も増えたんですね。

当時、インターネットを使う人はそれなりのエリートでした。そのため、今までだったらまったく縁がなかったような大企業の会社員の方々も、うちの会社を見つけてくださったのです。こうして業績はうなぎのぼりになっていきました。

だから、その時は前向きな意味で、キャッシングの借入残高など一切気にしていませんでした。「いざとなったら、社長から借りればいい」と思っていましたし、会社が相当儲けていることもわかったので、ボーナスもある程度期待できるだろう、と思っていました。

異例の100万円のボーナスで、一括返済

そして、私の予想通り、半年後に当時の我が社としては異例の100万円のボーナスが出て、無事に借金を完済できました。普通、従業員の少ない零細企業では、社員同士の嫉妬などを警戒して、業績を挙げた社員に対しても高額なボーナスは出さないものです。

しかしこの時の我が社の場合は、誰もが認めてくれる状態でした。もともとそういう雰囲気のいい会社だったということもありますし、パソコンの関連雑誌などでもうちの会社のホームページが紹介されるなど、ありとあらゆる面で私の功績が認められていたからです。今振り返っても、借金してでも頑張ってよかったと思います。

そのまま役員になり、会社も拡大

以後、私は数年で取締役になり、会社も急激に成長していきました。少なくとも地元ではかなり知られている中堅企業です。当時友達やパソコン雑誌の方から「これだけデザインができるなら、自分で独立してデザイン事務所を立ち上げたら?」と言われていましたが、会社の人たちと一緒に大きくなっていく感覚が心地よかったので、そのまま残り続けました。

また、本来パソコンとはまったく無縁だった我が社が、私のために「ホームページ制作部門」を立ち上げてくれました。他社さんのサイト制作を請け負う部門ですね。これもあって、別に独立しなくても、デザイン事務所を持っているようなものだなと思い、喜んで会社に残り続けました。

今では、利益の金額だけ見たら、WEB部門の方が、本業よりも大きくなっているくらいです。本業はどうしても仕入れなどのコストがかかるので仕方がないのですが…。何はともあれ、そのような理由で、私のキャッシングは非常にいい方向に出ました。ボーナスで一括返済どころか、今では、同年代の女性の数倍の年収を得ていますから。

借り入れが必要な時は、迷わずするべき

私のこの経験から言えるのは、OLさんやサラリーマンの方々がキャリアアップのためにキャッシングする…というような「必要な借り入れ」については、迷わずしていいということです。

もちろん、本当にキャリアアップにつながるかどうか…という懸念はあるでしょう。その点は、時代を読む目とか「選択した以上、一心不乱に頑張る」あるいは「間違いだとわかったら迷わず撤退する」という人間力も必要だと思います。

私にそれがあったかどうかはさておき、私があの時、消費者金融でお金を借りてでも自分の仕事に投資をしたのは、キャッシングの資金使途というより、「お金の使い道」全般として、非常に正しい選択肢だったと思います。

日本人は「借金は何が何でも悪」と思っていますが、私はそうは思いません。ある種の毒が、症状によっては最高の薬となるように、「キャッシングでもクレジットカードでも、使うべき場面で適切に借り入れをするなら、最高の薬になる」と思っています。会社だって、そもそも銀行や信用金庫から借り入れをしまくって、事業をしているわけですからね。

最後は人間の問題である

キャッシングというよりやや哲学的な話になりますが、最後はやはり「人間」の問題だなと思います。武田信玄の有名な短歌で「人は城、人は石垣、人は堀…」というものがありますが、まさにそうだと思います。消費者金融がいい悪い、クレジットカードがいい悪いという議論は、最後必ずこの結論になると思います。

  • 正しい人が、正しく使えば良いものになる
  • 間違った人が、悪く使えば悪くなる

このような、当たり前の結論になると思います。この点、なぜか消費者金融とか貸金業というだけで、日本人の議論は不公平になっていると感じます。

別に私は社会の世論など興味はないのですが、こういう「間違った見方」に気づいていないと、損をするのは自分だと思います。私はヤンキーだったこともあって、借金などの「世間で悪いと言われていること」に抵抗がなかったので、この点は、元ヤンでよかったなと思います。

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