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クレジットカードのキャッシング枠とカードローンの違いは?

違いは?

クレカのキャッシング枠とカードローンの違い

クレジットカードのキャッシング枠とカードローンの違いは、審査の厳しさです。

クレジットカード 厳しい
カードローン やや優しい

このような違いになっています。

クレジットカードのキャッシング枠の方が厳しい理由は、クレジット会社としては「ショッピング」を利用して欲しいからです。クレジットカードのショッピングというのは「加盟店」「利用者」の両方が多く存在して、初めて価値が出ます。

加盟店からしたら「利用者の多いカードを、導入したい」ですし、利用者としては「加盟店の多いカードを、持ちたい」となるわけです。つまり、両者は「相乗効果」によって増えていくんですね。そのため、クレジットカード会社は「できるだけ、ショッピングの利用を活性化したい」わけです。

一方、キャッシングについてはこういう「相乗効果」がありません。「一人で借りて、一人で終わる」わけです。そこで借りた現金を持って利用者がお店に行っても、お店の人は「普通に稼いだ給料なのかな」と思うだけです。(と言うより、何も思いませんが)

そのため、クレジットカード会社からしたら「キャッシング枠は、あまり意味がない」わけですね。そのため、審査を厳しくするし、金利も高くするわけです(ショッピング枠と比べて、ですが)

クレジットカードとカードローンの違いは?

クレジットカードとカードローンの違いは「ショッピングができるか」です。言うまでもなく、クレジットカードはできて、カードローンはできません。

これ以外の違いは、ありません。どちらも「カード」を発行しますし、返済方式についても「利用者が選ぶ」ものなので、それ自体は「定義としての違い」にはなりません。

一応傾向としては、クレジットカードの方が「一括払い」の割合が高く、カードローンはほとんどが「リボ払い」という違いはあります。しかし、最近はクレジットカードでも「リボ払い専用」というカードが増えていますし、リボ払い専用でなくても「リボ払いしか使わない」という人も増えています。そのため、返済方式の違いというのは、本質的な違いではありません。絶対的な違いは「ショッピングができるかどうか」の一点です。

クレカ=割賦販売法、カードローン=貸金業法

どんなサービスでも「それを管理する法律」があります。ヤクザですら「刑法」によって管理されています(管理というかは疑問ですが)。

そして、これをキャッシングの世界でいうと、クレジットカードは「割賦販売法」、カードローンは「貸金業法」によって管理されています。ただ、カードローンといっても「銀行カードローン」は別です。銀行カードローンは「銀行法」によって管理されます。消費者金融なら、貸金業法によって管理されます。

クレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠の違い

クレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠の違いは、下の通りです。

  • ショッピング枠は、買い物しかできない
  • キャッシング枠は、現金で借りることしかできない

その他の違いとしては「ポイント・マイルが貯まるかどうか」もあります。

  • ショッピング枠は、貯まる
  • キャッシング枠は、貯まらない

ということですね。キャッシング枠が貯まらない理由は、先に書いた「キャッシング枠の方が審査が厳しい」理由と同じです。クレジットカード会社としては、万事において「ショッピングを優遇した方がいい」わけです。

特に学生や未成年・10代の若者の場合は「ショッピング枠はもらえても、キャッシング枠はもらえない」ということが多いです。また、キャッシング枠をもらえたとしても「5万円~10万円」という少額のことも多いです(ショッピング枠だったら、彼らでも30万円程度もらえるのが普通です)。

参照:クレジットカードのキャッシング機能〜メリット・デメリットから利用手順まとめ

クレカのキャッシング枠とカードローンは貸金業法

先ほど「クレジットカードを管理する法律は、割賦販売法」と書きましたが、これは「ショッピング枠」の場合です。キャッシング枠の場合は、クレジットカードでも「貸金業法」で管理されます。

「割賦販売」というのは「分割払いで商品を売る」という意味なのですね。クレジットカードでも「キャッシング機能」は、どう考えても「商品の販売」はしていないので、「割賦販売法では管理できない」わけです。そのため、貸金業法の範疇になります。

貸金業法の管理下ということは「貸金業法第13条の2第2項の規定」などのルールも適用されます。「年収の3分の1までしかキャッシングできない」ということですね。

クレジットカードのキャッシング枠は金利が高い?

クレジットカードのキャッシング枠とショッピング枠の金利は、大体下のようになっています。

金利の比較
キャッシング枠 実質年率18.0%
ショッピング枠 実質年率15.0%

10万円借りた場合の1ヶ月の利息でいうと、「キャッシング枠は、約1500円」「ショッピング枠は、約1200円」となります。「消費者金融と銀行カードローンの違い」と、大体同じです。

銀行カードローンの平均的な金利は「実質年率14.5%」なので、クレジットカードのショッピング枠の方が、0.5%程度高くなっています。しかし、ほとんどの人の借り入れは「100万円以下」なので、0.5%の金利差が大きく影響することはありません。微々たる違いです。

クレジットカードとカードローンの審査に違いはある?

一番の違いは「スピード」です。カードローンは、消費者金融でも銀行でも「スピード審査」が普通ですが、クレジットカードは「2週間程度」というのが普通です。クレジットカードでも「スピード発行可能」というものは増えていますが、全体的にはやはり「1週間~2週間」となっています。

その他の審査基準は、大体共通しています。

クレカ、カードローンの審査方法

クレジットカードとカードローンの審査方法で一番違うのは「自動契約機があるかどうか」です。消費者金融や一部の銀行カードローンなら「自動契約機」(ローン契約機)があり、クレジットカードはありません。

クレジットカードでも「銀行が発行するもの」なら、その銀行のローン契約機が使える…ということもあるようですが、基本的には「ない」と思ってください。その他の審査方法は、勤務先への在籍確認の電話があることなども含め、大体同じです。強いて言うなら「クレジットカードの方が職場への電話連絡がなしになることが多い」という口コミ・評判があります。

学生でも18歳からクレジットカードは発行可能

クレジットカードだったら、18才の学生でも持つことができます。消費者金融や銀行カードローンは、未成年・10代には融資していないので、この点は大きな違いです。

消費者金融も中小業者の「学生専用ローン」だったら、ごくまれに「18才・19才でも融資可能」としています。法律的には融資しても問題ありませんからね。

しかし、学生専用ローンでもほとんどは20才未満には融資しませんし、そういう中で融資している貸金業者は「本当に信用できるのか」という点は、事前によくチェックしてください。無理にそうした中小業者から借りなくても、18才でも発行できるクレジットカードで、キャッシング枠がついてくるものはあります。

  • リクルートカード
  • 楽天カード
  • 学生専用ライフカード
  • 三井住友VISAデビュープラスカード

などですが、これらだと5万円や10万円という少額に限定して、キャッシング枠をもらえることがあります(最初はもらえないことも多いですが)。

クレジットカードとカードローンどちらを利用するべき?

急ぎでお金を借りたい時は、断然カードローンです。そうでない時は、基本的にクレジットカードを使いましょう。特にクレジットカードの「キャッシング枠」ではなく「ショッピング枠」です。理由は下の通りです。

  • カードローンより低金利である
  • ポイント・マイルが貯まる
  • 小銭が要らない

という点です。最後は地味に重要です。電子マネーやクレジットカードだけで生活してみるとわかりますが、支払いで小銭を出さなくていいのは、本当に便利です。

基本的に、消費者金融などのカードローンは「緊急措置」として利用するものです。健康でいうなら「手術・西洋薬」のようなものであり「普段は使うべきではない」のです。逆に言えば「緊急の時は、これらを迷わず使うべき」です。要は「状況によって、使い分ける」ということですね。

(もちろん、緊急の時がそもそも生じないのが、一番良いのですが)

特にクレジットカードについては「自分が日頃、どういう場所で買い物をするか」を基準に選ぶといいでしょう。「ポイントの還元率が高いクレジットカード」と言われるものは多くありますが、「万人に共通して、還元率が高い」というのは、せいぜい「1%~2%」の還元率なのです。

これに対して、例えばエポスカードだと「マルイでの買い物は、常に10%オフ」となります。高島屋カードなども同様に「高島屋では、常に10%還元」となります。

また、ANAカードのマイルについては、「電子マネーに交換」するなら「1マイル=1円」の価値しかないものが、航空券だと「1マイル2円程度」、ビジネスクラスやファーストクラスだと「1マイル7円~15円程度」と、価値が跳ね上がります。

このように、「自分が何を買うのか」によって、クレジットカードで「どれが一番得か」は変わるわけです。「特に買い物する場所が偏っていない」という人の場合は、リクルートカード・楽天カード・Orico Card THE POINTなどが、バランスよく高還元率です。特にAmazonでよく買い物をする人は、Amazonで常時にはせ 還元される「Orico Card THE POINT」がおすすめです。

というように、クレジットカードについては「前向きな選択肢」がかなりあります。通常の生活ではクレジットカードを利用した方がいい…というのは言うまでもないでしょう。と同時に、「急ぎでお金が必要」という時は、多少利息を払ってでもいいので、消費者金融などのカードローンで借りるのが基本です。まずは「降りかかった火の粉を払う」ことが最重要ですので。

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