キャッシング関連の良くある質問

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任意整理中の新規キャッシングは出来ません。クレカのショッピング枠は使える?

法的な手続きで債務整理

任意整理中にお金を借りることはできません。しかし、すでにあるクレジットカードなら使えます。キャッシング枠は、任意整理の事実にクレジットカード会社が気づいたら止められてしまうこともありますが、ショッピング枠だったら残ることが多いです。

そのため「任意整理中でもお金を借りる」ことはやや難しいですが「買い物する」ことはできます。(また、キャッシング枠も止められなければ利用できます)

任意整理とは?

まず任意整理とは何かから、説明しましょう。これは債務整理の一種で中身が自由(任意)の債務整理、という意味で「任意整理」という名前がついています。

内容としては「借金や利息の減額」「過払い請求」などです。過払い金の返還請求は最近特に多いので、これだけが独立して「別の種類の債務整理」とカウントされることもあります。法的には別のものではなく「過払い金の返還請求=任意整理の一種」となっています。

基本的に「利息カット」か「一部減額」が多い

このように、任意整理の内容は自由で交渉次第なのですが、基本的にはげの2種類になります。

  • 利息カット
  • 利息の一部減額

どちらも「利息」に関わるものですが、要は「全額免除」か「一部免除」か…ということですね。どのくらいカットしてもらえるかは、下のような要素によってかわります。

  • その人の返済能力(もう余力がないほど良い)
  • 「一部免除」の割合(1割など、少なければ申し込みやすい)
  • 交渉力(本人&司法書士・弁護士の)
  • これまでの利用実績

最後の「これまでの利用実績」というのは、返済で遅延する時に、事前連絡を必ずするなど、誠実な態度が見られたなどです。そうした誠実な利用者に対しては、キャッシング業者や銀行カードローンも、かなり柔軟な態度をとってくれます。

また長期間&高額を利用していて「相当な金額をこれまで利息として払ってきた」という場合にも、やはり免除される割合が大きくなります。「もう十分儲けさせてくれたから」ということですね。

*こう書くと、銀行カードローンやキャッシング会社がまるで高利貸しのようですが、完全に合法のビジネスですし、借りる方が「貸してください」と頼んで借りに行ったのだから、彼らに非はまったくありません。本当に、当たり前のことなのですが。

何はともあれ、こうした「利用実績」も含めて、上の一覧にしたような条件によって、どのくらい利息や元本がカットできるかが決まります。交渉の内容によっては、利息だけでなく元本・元金も一部免除されることがあるのです。

過払い金の返還も、任意整理のうち

先に書いた通り、過払い金の返還請求も本来は「任意整理」の一つです。しかし、弁護士・司法書士の公式サイトなどを見ると、過払い金の返還請求だけ独立させて書いている…ということもあります。

これは「ニーズが多いから」というのもあるのですが、任意整理という言葉に抵抗を覚える日本人が多いため、「過払い請求は、そんなヘビーなものではないですよ」というアピールをしているものだと思われます。

実際、金融の知識がある人間からしたら、自己破産は全然デメリットがない債務整理なので、必要になったら積極的にしていいと思うのですが、多くの日本人は「人生の終わり」のように感じています。自己破産と生活保護を混同している人も、相当数いるようです。

そうした日本人の金融リテラシーを考えると、確かに任意整理と過払い金の返還請求を独立させて説明する…というのは、正しいかも知れません。ただ、中には、ただ仕事を獲得することばかり考えてそうしている事務所もあるようなので、説明書きをしっかり読むことが大切です。「過払い請求は、任意整理の一部です」と書かれているなら、信用できます。

特定調停と任意整理の違い

任意整理と特定調停の内容は、基本的に同じです。特定調停は、間に裁判所が入るというものです。任意整理は「司法書士・弁護士などを、間に立てる」ということですね。

特定調停は専門家を雇わない分、お金がかからないというメリットがあります。反面、自分である程度法律知識を勉強しなければいけないので、こうした方面の話題が苦手な方は、任意整理の方がいいでしょう。

逆に「お金はないけど、勉強には自信がある」という方の場合は、特定調停の方がいいかと思われます。

今持っているクレジットカードは使える

ここまでは、任意整理とは何かを説明してきました。ここからは「任意整理をしている最中でもお金を借りられるか」という点について解説します。

任意整理は、大体開始後間もなく個人信用情報起亜に報告されるようになっています。そして、JICC・CIC・KSCなどの個人信用情報に、「異動情報・事故情報」が記録されます。

それが記録されて以後は、クレジットカード会社にしても消費者金融などのキャッシング業者にしても、その個人信用情報を見て審査するわけですから、当然審査に通らなくなります。いわゆるブラックリストというものですね。

なので、そうした「新規の借入審査」でお金を借りることはできなくなりますが、すでに保有しているクレジットカードを、そのまま使うことはできるのです。

キャッシング、ショッピングともにできる

クレジットカードにはキャッシング機能・ショッピング機能がありますが、基本的にはこの両方が使えます。ただし、クレジットカード会社は「途上与信」をしています。

これは、半年に1回程度、その利用者の個人信用情報をチェックして、変動がないかどうか見るというものですね。そして、その途上与信をした時に「任意整理」の情報があると、利用停止になる可能性もあります。

ただ、これで利用停止や強制解約・退会になるかどうかは、完全にケースバイケースです。というのは、下のような要素によって変わるからです。

  • そのクレジットカードのこれまでの利用実績
  • 任意整理の内容
  • そのクレジット会社での、現時点での借入総額
  • その人の年収・職業・勤続年数など

こうした情報を総合的に判断して、クレジットカード会社が不安を感じるかどうか…ということですね。「この人は危ない」と思ったら利用停止になったり、強制解約・退会になったりします。逆に「まあ、このくらいならいいだろう」と思ったら、下のような内容になります。

  • まったくそのまま
  • キャッシング枠だけ止める
  • 利用可能枠の減額をする
  • 本人に連絡をする

最後の「本人に連絡をする」というのはめったにありませんが、それをした方が利用者にとって良い…という場合はしていいですし、した方がいいでしょう。たとえばですが、「本来なら強制退会・強制解約にすべき所だが、信用できる人なので、詳しく事情を聞きたい」というようなものですね。

めったにないとは思いますが、そのようなケースもあるようです。基本的には減額やキャッシング枠の停止などが多いようです。

しばらく、あえて使わない方がいい

個人的には、任意整理を始めたのであれば、クレジットカードもしばらくは使わないようにすべきだと思います。理由はクレジットカード会社に怪しまれないようにするためです。

途上与信で「任意整理」の情報を見つけたら、どんなクレジットカード会社でもまずその利用者を疑います(それが他の利用者のためです)。

しかし、任意整理を始めてから、まったくクレジットカードを利用していないとなると「反省している」とみられるわけです。

「確かにこの人は返済トラブルを起こしてしまったが、反省しているようだから、強制解約はなしにしよう」という風に、本来強制解約・退会にする場面でも、しないでくれるかも知れません。

(あるいは、利用可能枠を減額すべき場面でも、しないでくれたり、減額の幅を小さくしてくれるかも知れません)

何はともあれ、「反省している」ことを示すためには、クレジットカードの利用を控えた方がいいわけです。(つまり、お金を借りられるけど、借りない方がいいということですね。ある意味当たり前ですが)

任意整理の時点で、クレジットカードを解約すべき

これは「お金を借りなくても、クレジットカードに頼らなくても生活できる」という方のためのアドバイスですが、できれば任意整理になった時点で、すぐに自主的にクレジットカードを全部解約すべきともいえます。理由は下の通りです。

強制解約だと、イメージが遥かに悪くなる

この見出しの一文でわかったと思いますが、途上与信で強制退会・強制解約になる可能性は、十分あるわけです。この基準はクレジットカード会社によってまったく違うので「自分はこれまで延滞・滞納もしていないから安心」ということはありません。

クレジット会社の資金繰りが厳しく「少しの貸し倒れも出すわけにはいかない」となったら、バブル崩壊後の銀行の「貸し剥がし」のように、少しでも不安要素がある利用者に対しては、一気に回収にかかる…という可能性があります。

ということで、任意整理をした時点で、クレジットカードは強制解約になる可能性が一定程度あるわけです。それよりは「自分から解約した方が、個人信用情報にも残らない」ので、断然そっちの方がいいわけですね。

自主解約なら、ブラックリストにはならない

個人信用情報に強制解約・退会の記録が残るということは、要するに「ブラックリスト」ということです。任意整理ももちろん、ブラックリストなのですが、それにさらに、クレジットカードの強制退会・強制解約というブラックリストが追加されるというわけですね。こうなると、ますます重度になるということはわかるでしょう。

キャッシングの知識がある人だと、こういうかも知れません。「いや、どの道任意整理してから5年はブラックリストだし、強制解約・退会も同じ期間だから、別に変わらないよ」という主張ですね。

確かに日本のキャッシング業者やクレジットカードの審査を受けるならその通りですが、たとえばアメリカン・エキスプレスなどの「外資系」の借入審査だと「日本の個人信用情報で、ブラックリスト入りしていても通る」ということが、稀にあるのです。もちろん、「そこから復活して、現時点でバリバリ稼いでいる」という人に限られますが。

アメリカは、企業の倒産でも個人の破産でも、非常に寛大です。「過去に失敗していても、現在成功しているならいい」という考え方です。なので、任意整理というブラックリストがついた後でも、できるだけ、追加の事故情報・異動情報は記録しない方がいいのです。

ということで、任意整理以上のブラックリストを重ねないためにも、クレジットカードは自主解約した方がいい…ということですね。

そもそも、債務整理している人が借金をすべきではない

これはそもそも論というか根本的な話ですが、債務整理をしたという時点で、その人の経済環境はかなり危険なのです。任意整理は一番軽度な債務整理ではありますが、それでも大部分の人は、生涯しないで生きていくようなものですから。

債務整理をした時点で、自分の経済力・金銭感覚は「平均よりかなり下」という自覚を持つ必要があります(これは現時点で低いというだけであって、その後いくらでも上がることができます。経済的に成功した人でも、そうした方は多いです)。

そうやって、債務整理をバネにして這い上がるにしても、やはり「任意整理をした以上、当分は借り入れなどすべきではない」という自制心は、持つべきなのです。這い上がる人は、大体そういう自制心を持っています。

そうした点からも、任意整理をした後はクレジットカードも解約し、できるだけ追加借入をしないようにする…ということをおすすめします。

任意整理中の借り入れ・まとめ

以上、任意整理中のキャッシングや借り入れについてまとめてきました。最後に書いた通り、債務整理の最中にお金を借りるような性格の人は、大体いつまでたっても借金生活を卒業できないものです。

単純にお金がほしいのであれば、アルバイトを増やすなどして働くべきですし、生活苦だったら、国の融資(生活福祉資金・母子福祉資金など)を受けるべきです。生活保護を受けるのもいいでしょう。

何はともあれ、絶対に必要という場面以外では、借り入れに頼らないようにする…ということが肝心です。

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