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質屋に預け入れ(預かり)でお金を借りるメリット・デメリット

質入れ

現在、質屋でお金を借りる人はほとんどいません。お金を借りる人の多くはキャッシングを利用します。質屋のデメリット・短所とは何か、キャッシングのメリット・長所とは何か、この記事では両者の比較をしていきます。

質屋でお金を借りるデメリット・短所

質屋のデメリット・短所は「借入期間が短い」「数万円などの少額しか借りられない」「カードローン・キャッシングより高金利」という点です。以下、詳しくまとめていきます。

流質期限の「3ヶ月」以内に完済する

質屋のルールとして「流質期限」というものが定められています。これはこの期間内に完済できなければ、その質草は質屋の物になるというものです。いわゆる「質流れ」の状態です。

この流質期限は「3ヶ月」と法律で決まっていて、これを過ぎたらもうそのアイテムは戻ってきません。もちろん、その時点でもう「質屋からの借金はなかったことになる」ので、借入超過状態にならないというメリットもあるのですが…。

少額しか借りられないことが多い

質草に入れるアイテムの価値や数にもよりますが、大体質屋でお金を借りるケースというのは「数万円」程度の少額しか借りられません。そもそも、お金が必要になる時点で、そういう人は高額なブランド品などのアイテムは、あまり持っていないからです。

(クレジットカードで買い物しすぎた女性などは、かなり持っていますけどね。それでも相当買い叩かれます)

また、質草自体に値がつかないというだけではなく、そもそも、質屋自体が斜陽産業なので、あまり高額の融資をできないという点も指摘できます。質屋が儲からない商売であることは「街中の質屋が激減している」現実を見ればわかるでしょう。

東京などは、まだ一部元気な質屋さんがありますが、地方ではもうほとんど壊滅状態です。生き残っている質屋さんもありますが、どちらかというと「リサイクルショップ」という雰囲気になっています。

また、さらに質屋が高額を融資できない理由として「質流れ品としてアイテムを自分の物にしても、それをすぐに売りさばけるわけではない」という点が挙げられます。つまり、取られる利用者の側としては「5万円分くらい失った」感覚かも知れませんが、質屋からしたら「これがいつ売れるかわからない」という点で、「5000円程度の価値しかない」となるわけです。

「すぐ売れる」とわかっているなら、質屋さんももっと高い値段をつけてくれるでしょう。しかし、当然そんなことは不確定なので「厳しい査定をするしかない」わけです。

カードローン・キャッシングより、高金利

質屋の法定金利は「109.8%」です。これは実質年率ですが、消費者金融の実質年率と比較して見ると、質屋の上限金利がどれだけ高いかわかるでしょう。

  • 消費者金融…18.0%
  • 質屋…109.8%

このように、質屋の金利は、消費者金融の法定金利の5倍という高金利になっているわけですね。もちろん、その分「3ヶ月」などの流質期限が決まっているので、これで「絶望的な借入超過状態」になることはありません。しかし「その3ヶ月については、消費者金融の5倍の利息をとられる」ということです。

こうして考えると、金利・利息の面でも質屋で借金をするよりも、消費者金融などのキャッシングを利用した方がいい…ということがわかるでしょう。

キャッシングのメリット・長所

一方、キャッシングやカードローンのメリット・長所は何か―。これはここまで書いてきた「質屋の短所・デメリットの逆」なのですが、これも詳しく解説していきます。

返済期限を長く設定してくれる

たとえばアコムでキャッシングする場合、返済期限は最長で「6年9ヶ月」となっています。先ほどの質屋の流質期限の「3ヶ月」と比較すると、どれだけ長いかわかるでしょう。

もちろん、借入可能な期間が長いということは、それだけ借金を引きずりやすいという短所・デメリットもあります。この点では「金銭感覚がルーズな人は、質屋でお金を借りた方がいい」とも言えるかも知れません。しかし、大抵の人の場合は、アコム・プロミス・SMBCモビットなどの大手の消費者金融なら特に問題ないはずです。

(だからこそ、大手の消費者金融が東証1部に上場してから、もう20年近く経過しているわけですし)

初めてキャッシングでも、10万円~50万円借りられる

大手の消費者金融だったら、初めてキャッシングする場合でも、大体10万円から50万円の与信枠がもらえます。パート・アルバイト・フリーターの方々でも「10万円~30万円」の借入枠になることが多く、稼いでいる人であれば「50万円」も可能です。

もう少し信用度が高い「会社員・OL・公務員の方々」となると、「30万円・50万円」が一般的になります。このように、質屋の「数万円」というレベルと違って、「数十万円単位で、高額借り入れができる」という点も、消費者金融などのキャッシングのメリットといえます。

(ただ、これも「借りすぎる」というリスクがあることは忘れてはいけません。消費者金融はあくまで「金銭感覚がしっかりしている人のためのサービス、と考えて下さい)

金利が、質屋より断然低い

これは質屋の金利の所で比較しましたが、消費者金融の上限金利は、質屋の法定金利の5分の1となっています。単純計算すると、「質屋で借りたら、消費者金融で借りる金額の5倍借りているようなもの」となるわけです。つまり、10万円借りたら「50万円借りたのと同じ」となるわけですね。

こう考えると、金利面でも明らかに「消費者金融などのカードローンがいい」ということがわかるでしょう。

質草を店に持ち込む手間がない

最後に、これがカードローン・キャッシングの最大のメリットかも知れません。質屋だと、ブランド品や楽器などの質草を、お店まで持っていく必要があります。訪問査定のサービスがあっても、その訪問を待つ必要があります。

しかし、消費者金融や銀行カードローンの場合は、ネット申込みですべての審査が完結するのが一般的。来店審査はもちろん、提出書類の郵送なども、一切不要となっています。

こうした申し込みの便利さの面でも、やはり質屋よりキャッシングの方が有利…と言えるでしょう。

質屋で借り入れをするメリットがあるケース

ここまでは質屋のデメリットを書いてきましたが、当然ながらメリットもあります。ここでは、どのようなケースでお金を借りるなら、質屋を選ぶメリットがあるか…を説明していきます。

高齢者の方で、消費者金融の仕組みがわからない

高齢者の方々だと「ネット申込み?」という風に、消費者金融のWEB審査の仕組みがよくわからないかも知れません。せっかくの便利なネット完結のシステムも、高齢者の方々にとってはむしろマイナスになる、ということがあるわけですね。

「電話審査」という申込方法もあるのですが、高齢者の方々は「耳が遠くなっている」ことも多いです。八方塞がりというか、年をとるということは本当に不便なのですが、こうした方々だと「質屋が一番申し込みやすい」というのは確かなのです。

高額借入が必要ない場合

これはメリットというより「質屋でも特に問題ない」という場合ですが、「数万円程度の小口借入でいい」という人であれば、質屋でもまったく問題ありません。

むしろ消費者金融だと最低借入金額(与信枠)が10万円からという条件になっているので、最低でも「10万円レベルの信用度がある人」でないと借り入れできない、という注意点もあります。

3ヶ月以上借り入れをしたくない

ここまで書いてきた通り、質屋の流質期限は「3ヶ月」となっています。つまり、どれだけの金額を借りようが、「借金が続く期間は3ヶ月だけ」ということ。こうして考えると「いつまでも借金をしたくない」という人には、いいシステムだと言えます。

ただ、これについては消費者金融でも、しっかり返済していれば、借り入れが長引くことはないといえますし、もともとの金利が全然違う以上「最終的な利子総額は、消費者金融の方が断然安くなる」という可能性が高いです。

こう考えると、結局「返済能力・自制心・金銭感覚がある人は、消費者金融で借りるべき」「そうでない人は、質屋の方がいい」という結論になるでしょう。

質屋とキャッシングの比較・まとめ

以上、質屋での借り入れと、消費者金融などのカードローン・キャッシングについて、それぞれのメリット・デメリットや長所・短所を比較してきました。最後に、要点を整理していきましょう。

60才以下の人だったら、質屋を選ぶ理由が特にない

基本的に、60才以下の方々であれば、お金を借りる時に質屋を選ぶ理由が、特にありません。60才以上の高齢者の方々だと、先に書いた通り、消費者金融のWEB完結などの審査システムが「逆に使いづらい」ということもあります。

しかし、50代までの方々であれば、ネット審査でも、あるいは自動契約機・無人契約機でも問題なく使えるはずなので、消費者金融の方が申し込みやすいし、金利などのその他の面でも有利、ということですね。

リサイクルショップに、直接売った方がいい

「いい質草があるなら、質屋でお金を借りた方がいい」と思う人もいるかも知れません。しかし、現代はリサイクルショップが充実しているし、ヤフオクなどのネットのオークションで、自分が直接売るという方法もあります。

当然ですが、直接オークションで売る方が自分の取り分が多くなるので、断然おすすめです。(手間はかかりますが)

申し込みの便利さ・スピードでも消費者金融

最後に、やはり決定的な違いが「スピード・申し込みの便利さ」です。質屋はもう店舗自体が少なくなっていますから、質屋に出かけるだけで、片道1時間はかかるという人が多いでしょう(東京は別ですが)。

一方、消費者金融の審査は最短30分で完了し、融資などのすべての手続きの時間を入れても、最短60分となっています。なので、特に急ぎでお金が必要な場面では「消費者金融でなく、質屋を選ぶ理由がない」というわけです。

もちろん、質屋にも先に書いたようなメリットはあるのですが、これらのメリットに該当する方でなければ、基本的には消費者金融でキャッシングした方がいい…というわけですね。これからお金を借りようとしている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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